このご時世、気軽にコミティアなどのイベントに行くこともできないわけで、うんざりしちゃいますねえ。でも、もしきみが幸運にも『青騎士』を読むことができたとすれば、その埋め合わせができるでしょう。 青騎士4号は本日発売!全732ページ。最厚の存在感を…
この頭は年がら年じゅう漂流していて、よるべない木の葉ぶねのようなものだが、それだけに漂流譚や漂着譚が好きである。 ――という書き出しではじまるのは、中野美代子『あたまの漂流』だが、私の頭もこの頃は漂流、いや難破を繰り返してばかりで考えがまとま…
「どこまでも無垢でいるのですか。神を呪って、死ぬ方がましでしょう」(ヨブ2:9) ル=グウィン先生の教えを守って創作を続けるのは、本当に苦しくて楽しい。 文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室 作者:アーシュラ・K・ル=グウィン フィルムアート社 Amaz…
かつてあったことは、これからもあり かつて起こったことは、これからも起こる。 太陽の下、新しいものは何ひとつない。 ――コヘレトの言葉 1:9 新共同訳 ウマ娘は原因と結果が逆転しているコンテンツである。 馬は勝手に名馬になるのではなく、人がただの馬…
ネタバレですが、私は「九鬼ひとみ」というペンネームで同人誌でちらほら書いてたりします。大学でミス研に所属していた時から、つまりは10年近く使っているペンネームなのですが、いつの間にか同姓同名のソシャゲキャラが作られていました。ペンネームを…
――誰かがふと思った。 『ワンエグを守護らなければ……』 ※これはワンダーエッグ・プライオリティを特別編までみた上で援護してみようという趣旨で書いたので、当然の如く、隅から隅までネタバレです。 ネタバレ該当作品 野島伸司関係作品: 『ワンダーエッグ…
今年は『鬼滅の刃』も『チェンソーマン』も『C.M.B.』も『砂ぼうず』も『BEASTARS』も終わっちゃったし、なんかさびしいなあ。 私たちがそう思っていても関係なく新しい漫画は生まれてくる。ある漫画がその寿命を終えるのも運命だし、新しい漫画がこの世に生…
最近、架空のアンソロジーを考えることが流行っていると聞いたので。 saitonaname.hatenablog.com proxia.hateblo.jp ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』が大ヒットしてから、富裕層に対する貧困層の反逆というテーマを通して様々な映画が語られる…
蔵書整理をしていたら懐かしい漫画が色々でてきたので、適当にカテゴライズして26選つくりました。本当は100選を作るつもりでしたが面倒でした。 というわけで、オールタイムベストではないですがいってみましょう! ・異種共生の漫画4選 1.田中雄一…
皆さまは現在『週刊少年ジャンプ』で絶賛連載中の役者バトル漫画であるところの『アクタージュ act-age』をご存じでしょうか。私は週刊少年ジャンプを愛読しておりまして、つい最近アクタージュの「scene115. 必勝」を読んで「アクタージュは本格ミステリで…
「私も自然由来の成分を摂取してハッピーになりたい」 「アットホームな村人たちと踊り狂ってストレス発散したい」 そんな衝動に駆られることってよくありますよね。とはいえ、自然豊かな村が出身の友達が都合よくいるわけもないと思います。そういう時は、…
これはまごうかたなく純粋無垢の地獄の心情を描いた作品だと考える。(『地獄のメルヘン』笠原伸夫 編、現代思潮社、1986年) 「現代ホラーの頂点」とかいう怪しげな触れ込みでやってきた『ヘレディタリ―/継承』ですが、実際のところ、鑑賞後には何か悪いも…