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雑文置き場

2024-01-01から1年間の記事一覧

『カモガワGブックスVol.5 特集:奇想とは何か?』寄稿のお知らせ&感想

海外文学レビュー&評論同人誌『カモガワGブックス 特集:奇想とは何か?』に「奇想マンガの巨匠たち」という原稿で参加させていただきました。 自分の原稿はさておき、「奇想」という捉えどころのない、それでいてどうしようもなく魅力的なテーマに様々な角…

君たちが独断と偏見で「月刊アフタヌーン史上、最重要な漫画10選」を決めるなら、僕だってそうする

君たちが独断と偏見で「月刊アフタヌーン史上、最重要な漫画10選」を決めるなら、僕だってそうする。 青年誌のオルタナティブとして生れ落つ 編集長が変われば雑誌も変わる 四季賞あってこそ 2014年以後の『月刊アフタヌーン』 新しい風を吹き込んだ作品た…

【2024年5~9月おすすめマンガ】『長く短い夏』『ありす、宇宙までも(1)』『星喰い殺しのイグナロ 1』『そうです、私が美容バカです。 』など

井上 まい『長く短い夏』 遠野めざ (原作), 彩乃浦助 (作画) 『バカ女26時 1』 ちょめ『室外機室 ちょめ短編集』 貞松龍壱『パンをナメるな!(1)』 にことがめ (作画), くるむあくむ (原作) 『N 1』 水田マル『アヤシデ 怪神手(3)』 売野機子『ありす…

群盲八尺様を評す――鬼遍かっつぇ(サークル名:Mauve)『おはちさんのなつやすみ』について

八尺様は、2008年、インターネット掲示板「2ちゃんねる」のスレッド「死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?」にて投稿された怪談に登場する怪異である。その姿は、背丈が八尺(約242cm)ほどもある、白いワンピースと帽子を身に着けた女性であると…

マンガは叙述トリックをどう表現するのか?――いだ天ふにすけ「手紙」について

次に挙げた小説・漫画の真相に触れていますので、未読の方はご注意ください。 ・山岸凉子「夜叉御前」 ・駕籠真太郎『フラクション』 ・綾辻行人『十角館の殺人』 ・いだ天ふにすけ「手紙」 ・カーター・ディクスン『貴婦人として死す』 ※脚注内 いだ天ふに…

【2024年2~4月おすすめマンガ】『アウト・オブ・ザ・コクーン』『イズミと竜の図鑑 1』『ふつうの軽音部 1』『線場のひと 上 』

『アウト・オブ・ザ・コクーン』 (ビームコミックス) 原百合子 『きさらぎ異聞: 1 』(HOWLコミックス) x0o0x_ (原作), 筒井 いつき (漫画) 『シメジ シミュレーション 05』(MFC キューンシリーズ) つくみず 『ふたりで木々を』(楽園コミックス) 平方イコルス…

【2024年1月漫画感想】KENT『大怪獣ゲァーチマ』、中原開平『狂狼は繭を喰む』、上村一夫『菊坂ホテル』

2024年1月に読んだ漫画の中で面白かったものを紹介していきます。 KENT『大怪獣ゲァーチマ(1)』 中原開平『狂狼は繭を喰む(1)』 上村一夫『菊坂ホテル』 KENT『大怪獣ゲァーチマ(1)』 海から突如出現した怪獣と共に起きた大波で、港町・匡波町…

2023年のすごかった漫画(29作品+α)

村村が選んだ2023年に最もすごかった漫画29選です。

昨年(2022年)のすごかった漫画を振り返る

あけましておめでとうございます! 「【2022年度版】すごかった漫画」で取り上げた作品を振り返ります。 作品の掲載順は面白かった順に並べています。つまり、一番最初に載っている作品が一番面白かったというわけです。ですので、一年前と比べて掲載順…